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ボツリヌストキシン注射について

当院では、歯ぎしりや食いしばり、ガミースマイル(歯ぐきが目立つ笑顔)などに対して、ボツリヌストキシン注入による筋肉の調整治療を行っています。筋肉の働きを一時的に緩和することで、歯や顎関節への負担を軽減し、口元全体のバランスを整えるサポートを行います。

  • 本治療は自由診療(保険適用外)です。
  • 効果には個人差があり、全ての方に同じ結果を保証するものではありません。

ボツリヌストキシン注入の目的

ボツリヌストキシンは、筋肉の働きを抑制することで、「噛む力」「表情筋の過度な動き」などをやさしくコントロールします。歯科では主に以下のような目的で使用されます。

  • 歯ぎしり・食いしばりによる歯の摩耗や顎の疲労軽減
  • ガミースマイル(歯ぐきの露出が多い笑顔)の改善補助
  • 顎の緊張やエラの張りの軽減
  • 顔下部(フェイスライン)のバランス調整

治療の対象部位

1. ガミースマイル(上唇部)

ガミースマイルの施術イメージ

笑ったときに上唇が過度に上がるタイプのガミースマイルでは、唇を引き上げる筋肉の動きをやさしく緩めることで、歯ぐきの露出を軽減します。

2. 咬筋(エラ・顎のこわばり)

咬筋への注入施術イメージ

咬むときに使う「咬筋(こうきん)」の緊張をゆるめ、食いしばりや歯ぎしりによる顎関節への負担を減らすサポートをします。歯の摩耗予防にもつながる場合があります。

3. 頬・顎先(表情筋)

頬・顎先の表情筋への注入イメージ

口元の緊張による顎の梅干しジワや、左右の動きの偏りを整える目的で注入を行う場合もあります。歯並びや補綴治療後のバランス調整として用いるケースもあります。

このような方におすすめ

  • 歯ぎしり・食いしばりのクセが強く、顎が疲れやすい方
  • 笑ったときに歯ぐきが大きく見える方
  • エラの張りが気になる方
  • 口元のこわばりをやわらげ、自然な笑顔にしたい方

当院でのボツリヌストキシン注入方針

  • 事前診査を徹底

    筋肉の動き・表情・噛み合わせを確認し、必要な部位・量を決定します。

  • 自然な変化を重視

    過度な変化を避け、表情を保ちながら筋肉バランスを整える注入を行います。

  • 説明・同意を徹底

    使用薬剤の種類・費用・効果の目安・リスクを丁寧にご説明し、同意の上で施術します。

治療の流れ

STEP 01.

カウンセリング・診査

お悩みや症状を伺い、筋肉の動きや顎の状態を確認します。

カウンセリングで医師が患者に説明している場面

STEP 02.

治療計画のご説明

注入部位・回数・費用・効果の目安・リスクを説明します。

治療計画の説明資料を使って患者に説明している場面

STEP 03.

注入施術

必要に応じて麻酔や冷却を行い、注射器で薬剤を慎重に注入します。

ボツリヌストキシン注入施術を行っている場面

STEP 04.

アフターケア・経過観察

施術後は腫れや赤みが出ることがありますが、多くは数日で落ち着きます。効果の持続期間はおおよそ3〜6ヶ月が目安とされています。

施術後の経過観察で医師が患者の様子を確認している場面

よくある質問(FAQ)

  • 痛みはありますか?

    細い針を使用するため、痛みは軽度です。必要に応じて麻酔や冷却で和らげます。

  • どのくらい効果が続きますか?

    一般的に3〜6ヶ月ほどで徐々に効果が薄れていきます。個人差があります。

  • 副作用はありますか?

    一時的な腫れ・内出血・違和感が出る場合があります。まれに左右差や筋肉の動きの変化が起こることがあります。注入後の強いマッサージや運動は数日間控えていただきます。

リスク・副作用・留意点

  • 腫れ・内出血・赤み・圧痛が一時的に生じることがあります。
  • ごくまれに表情のこわばり・筋肉の非対称・効果の過剰・アレルギー反応が報告されています。
  • 妊娠中・授乳中・神経・筋疾患のある方は実施できない場合があります。
  • 効果や持続期間には個人差があります。
  • 本治療は保険適用外(自由診療)です。

まとめ

ボツリヌストキシン治療は、筋肉の動きをコントロールすることで歯ぎしり・食いしばりの軽減や、ガミースマイル・口元の緊張を整えることを目的とした治療です。一方で、一時的な効果であること・リスクが伴うこと・個人差があることを十分に理解したうえで、安全性を重視した施術を受けることが大切です。

当院では、歯科の視点から噛み合わせ・筋肉バランスを考慮し、自然で健康的な口元づくりをサポートします。気になる症状がある方は、まずはお気軽にご相談ください。